ルビーとは、ラテン語で「赤」を意味する『ルベウス』を語源とすると考えられています。
サファイアと共に、ダイヤモンドの10に次ぐ硬さである硬度9で、実はサファイアと同じ『コランダム』という鉱物からできています。『コランダム』は「酸化アルミニウム」の結晶からなる鉱物で、純粋な状態では無色透明ですが、そこに1.89%の「酸化クロム」が入り込むことによりあの鮮やかな赤色が美しい『ルビー』となります。

鉄やチタンなどが入り込むと一般的な青色の『サファイア』になりますが、サファイアとは“赤色以外のコランダム”を指すため、イエロー・グリーン・ピンクなど様々な色合いの物があります。つまり、赤色になった物だけが『ルビー』と呼ばれ、それ以外はサファイアとなるわけです。

しかもコランダムに適度な酸化クロムが結びつくこと自体稀であるため、ルビーの産出量は他の主な貴石と比べると極端に少ないのです。そのため、今後も希少価値の上昇が見込まれています。



ルビーなどの貴石を評価する場合、基本的に抑えておきたいのが『色』『内包物の状態』『輝き』の3点です。
その中で1番重要なのは、何といっても色の美しさです。

他の貴石同様、色の濃いものほど価値が高くなりますが、逆に濃すぎて黒味が強くなっていくと価値が下がります。色味が深く、鮮やかなものが良いでしょう。

色味ですが、ルビーの場合産地によっても若干異なります。主要産地はミャンマー(旧ビルマ)・タイ・スリランカ・ベトナムなどですが、良質のルビーといえば、ミャンマー産が有名です。そのミャンマー産の中でも最上級品質を表す色調を、鳩の血の色と似ていることから『ピジョンブラッド』と言います。

タイ産ルビーはやや黒味を帯びた赤色で、その色調を形容して『ビーフブラッド』といい、ピンクがかった淡めの赤色を産出するスリランカ産ルビーを『チェリーピンク』と形容されます。

色の美しさの次に評価するのは内包物です。エメラルド同様、内包物の多いルビーですので、やはり内包物の少ない透明度の高いものほど価値が上がります。ところが、ルビーが赤くなった要因でもある『酸化クロム』自体内包物の一種といえるので、美しさを損ねるほどある場合以外はそれほど神経質にならなくても良いかと思います。内包物がまったく無い宝石は皆無といってもいいほどなので、内包物があることから天然であるという証明にもなります。

次に輝きですが、やはり透明感のあるもののほうが美しく輝きます。内包物があったとしても、全体的に透明感があり、深みがありながらも鮮やかに輝くルビーをおすすめします。



ルビー原石の中に、シルク・インクルージョンと呼ばれる内包物が入り込んだ場合、その原石にカボションカットを施すことによりルビーの上に、6条の線がくっきり浮かび上がることがあります。
そのルビーを『スタールビー』と呼び、その効果は『アステリズム(星状光彩)』と名づけられました。
特定のルビーにのみ表れる効果なので、稀少性が高く、珍重されています。

こちらもやはりミャンマー産の鮮やかな赤地ものに価値が高く、中でも線が細く、中央から側面に向かって6条の線がシャープ浮かび上がるルビーはめったにお目にかかれないほど希少価値があります。
色の濃いものは線が下まで出にくかったり、逆に線がくっきり現れている物は地の色が薄かったり、評価の仕方が難しいのですが、うまくバランスのとれたものを選びましょう。