上質なシェリー酒のように、赤みがかったオレンジが上品な『インペリアルトパーズ』をはじめ、ブルー、ピンク、ホワイトなど多彩な色味を持つトパーズ。

語源はいくつかの説があり、ひとつは、かつてインドでは色合いから「火の石」と呼ばれていたため、サンスクリット語で「火」をあらわす『Tapas タパス』からきているのではないかという説。
古代、トパーズが産出されていたとされる島は常に霧に包まれおり、たどり着く事が困難であったためギリシャ語で「捜し求める」という意味の『Topazos トパズィオス島(現在のセントジョン島)』と呼ばれていました。
その島から名づけられたけられたという説。しかし、実際その島から産出されるのはペリドットであり、ペリドットがトパーズと呼ばれていたのではないかとされています。



トパーズの変わった特徴としてはOHタイプとFタイプと区別されることがあります。
OHとは水酸基、Fとはフッ素のことで、どちらが多く含まれているかによって分けられます。
OHタイプの方が屈折率が高く宝石としての価値もあります。

そのOHタイプの中でも、赤みを帯びた橙色のトパーズは『インペリアルトパーズ』と呼ばれ、トパーズの中でも最上の評価が与えられていましたが、2004年からOHタイプのトパーズのことをインペリアルトパーズと認めると改定されたため、黄色のトパーズでもOHタイプの場合インペリアルトパーズと鑑別書に記載されるようになりました。

そのインペリアルトパーズですが、もともとアメジストを加熱処理して得られるシトリンが、『ゴールデントパーズ』という名でトパーズと偽って大量に売り出されたため、そのシトリンと区別する意味で本物のトパーズを、『皇帝』という意味を持つ『インペリアルトパーズ』と名づけたといいます。
というわけで、よく耳にするシトリントパーズとはトパーズとは全く別物の黄水晶であるシトリンという訳です。



大半のトパーズはFタイプで淡い色合いのものが多く、放射線処理によって人工的に着色されることが多いようです。一番有名なのがブルートパーズで、もともとアクアマリンの代用として使われていた淡いトパーズや無色のものに放射線照射を施し濃い青色に変えているものが大半です。その上、他の宝石と比べて産出量が多いので大きい粒の物でも比較的安価で売られています。

スカイブルートパーズ・スイスブルートパーズ・ロンドンブルートパーズなどは上の記述のように放射線処理によるトリートメントが行われています。逆にロシアンブルートパーズは天然で濃い青色をしているため中でも稀少性の高いものとなっています。その他にも『ミスティック トパーズ』というちょっと変わったトパーズがあります。こちらもブルートパーズ同様人工的に着色しているのですが、チタニウム照射技術によりステンドグラスのように虹色に輝きます。



他の色石同様、色濃く鮮やかで、内包物が少ないほど価値が高くなります。インペリアルトパーズと名称が付くと価値が跳ね上がり、中でもレッドトパーズと呼ばれる赤色のトパーズは、産地が限られているため生産量も非常に少なく、大変稀少価値の高いトパーズです。次に、本来インペリアルトパーズと呼ばれていたシェリーカラーのトパーズに価値があり、オレンジに赤味が強くなるほど価値が上がります。
逆に、黄味が強かったり、ブラウンがかったものには価値が下がります。
その次にピンクトパーズで、色濃く綺麗なピンク色ほど価値が上がります。
こちらも茶色がかってしまうと価値が下がります。
最後にブルートパーズで、人工的に着色している物が多いため価値はあまりありません。



硬度は8と比較的硬い鉱物ですが、劈開性(特定の方向に沿って割れやすい性質)を持っているため、ちょっとした衝撃により割れてしまうことがあります。
衝撃には注意して下さい。